グリザイアの果実
メーカー 原画 シナリオ
FrontWing フミオ / ぽよよんろっく /
ななかまい
桑島由一 / 藤崎竜太 /
木緒なち / かづや




総合点数 オススメ シナリオ CG BGM システム
135 70 10 20 20 15






活かせないオーバースペック主人公


茉理
この度は東北地方太平洋沖地震に被災された方にお見舞い申し上げます。そして無くなられた方のご冥福をお祈り致します<(_ _)> 

このレビューについても色々とご検討しましたが何時も通り続ける事にしました。少しでも被災された方の元気になられるような面白いレビューを書いていくつもりですのでよろしくお願いします。

青葉
まあ何時までも自粛していたって地震が無くなったり亡くなられた方が戻ってくる訳じゃないしね…元気な人間は歩き続けないといけないし、それが復興への近道だしね(−−
青葉

茉理
という事で久しぶりのレビューとなりますが今回はFrontWingさんの10周年記念作品である「グリザイアの果実」です。
何気にFrontWing作品は初めてプレイするから楽しみだったんだけどね。
青葉

茉理
2月で急に買った作品でしたから事前の下調べは十分とは言えませんがかなりシナリオ重視の作品という印象がありましたがどうでしたか?
正直なところ期待していたような出来ではなかったというのが本当のところね(−−
面白くないわけではないけど肩すかしを食らう内容ではあったわ。

青葉

茉理
やっぱり最初にシナリオの話をするべきだと思うのですが、まずは青葉おねーさんが面白かった点というのはどの辺りですか?
まずはテキストが秀逸だったわね。特にHシーンで爆笑させられたのはこれが初めてじゃないかしら? ぶっちゃけ主人公の雄二というキャラがぶれていたけどかなり楽しめたのは事実よ。
青葉

茉理
OHPの天音さんのHシーンは話題になりましたからね(^^ アレに声が付いたら破壊力抜群でしたよ♪
それ以外も日常パートと共通ルートは割と楽しめたわ。雄二の世間知らずのギャップとヒロイン達の会話は見ていて楽しかったわね。

ただし、それも適量なら良かったんだけど少々過剰気味だったのは失敗だった感じね。グリザイアが今ひとつだったのはこの共通ルートをあまりにも引っ張りすぎた事シナリオを盛り上げるための伏線を張らなかった事ね(−−

青葉

茉理
共通ルートは確かに面白かったですが長かったのも事実ですよね…そのせいか個別ルートが短めで物足りなさは感じましたね(;´Д`)  
そりゃ共通ルートは面白かったんだけど肝心の個別シナリオがシリアス一辺倒だったのは勿体なかったわ。それとその個別シナリオにしてもテキストの面白さが共通ルートに及ばなかったのも要因としては大きかったわね。
青葉

茉理
やっぱりライターさんが多かったのも影響があったと思いますね…プレイしていてヒロインさん達のシナリオに差があったと感じましたから…。
私が特に不満感じたのが個別ルートにおける主人公の風見 雄二の使い方ね(−−
特殊戦闘員という肩書きを持っているのにそれを活かしたシナリオがどれだけあったのか疑問よ。

青葉

茉理
明確に活かしているというシナリオは少なかったですね…天音さんか蒔奈さんぐらいでしょうか?
その2つのシナリオにしても果たして主人公の設定を活かしていたのか疑問だったわ…蒔奈シナリオなんて真っ正面から説得しようとして看破されているし、天音シナリオでは素人ではないとはいえアッサリと負傷したりしてこれで本当に最強の戦闘員なの?と思える場面が多くなかった?
青葉

茉理
うぅ、確かにそうですね…それ以外のシナリオでもさんやみちるさんのシナリオで雄二つんの能力か必要とは思えなかったですね…。
何というか、風見 雄二という設定を含めて本気でシリアス展開のシナリオを作っているのかという疑問を感じたわね。もし本気でシリアスに作ろうとするなら共通ルートでもっと伏線を張るべきだと思うわ。だから個別シナリオに入った途端にシリアスになる唐突感が無くなる筈なんだけどね…(−−
青葉

茉理
それらしい伏線は由美子さん以外ではなかったですからね…。
つまりはシリアス設定を匂わせておいてその実は萌えゲーだったというのが私の感想だわ。これをシナリオ重視とか言ったら普通に怒られそうだしね(−−
青葉

茉理
最後までプレイするとシリアスに風味付けした感じは強いですよね。やっぱりバックボーンが弱かったのが要因でしょうか…。
シリアスにするのならもっと最初からそういう伏線を張っておくべきだったわね。みちるとか蒔奈はそうするべきだったし、天音にしても一姫との過去を考えたらあの展開は唐突すぎて私には勿体ないとしか思えないわ…(−−
青葉

茉理
今話題に出ていましたから詳しく聞きたいのですが、天音さんのシナリオについて少し語って欲しいのですが。
私的にグリザイア最大のピークが天音の過去シナリオだったわね。このシリアス展開だけは本当に面白かったし、これで終わりにしてくれたら文句もなかったんだけどね(−−
青葉

茉理
あの終盤の展開は生々しくて本気で怖かったですよ(^^;;
実際にああいう事になるのか疑問だけど、それらを含めて人間の本性というものをテーマにしていると考えたら良く出来ていたわね。ただ、だからこそラストには個人的には不満だったわ…あの半端な展開なら過去編をもっと突き詰めて欲しかったと感じたわよ(−−
青葉

茉理
やっぱりシナリオに不満が多い感じですよね…私も消化不良的なものが多かったと思います。なんだか消化しきれていない伏線とかも色々ありましたし(^^;;
天音シナリオ一姫の安否とかね…私が不満に思う点として1つ挙げておくと明らかに続編を意識した伏線を放置している点ね。もしファンディスクを作ろうと思っているのならおもいっきり間違いだと思うけど(−−

全力投入して語り尽くせていないのならともかくとして最初から続編を作る事を前提なら大間違いと言っておきたいわ。余力を残しているから本編は不満があるし面白くないんだから。悪いけどこういう情勢だし甘い考えは命取りになりそうだからせめて時間と労力を割いて作った作品には全力投球して欲しいわね(−−

青葉

茉理
おっとそろそろ時間なのでこの辺で終了となりますが、色々と惜しい作品だったと思うのですがどうですか?
10周年記念という割には随所に詰めの甘い部分が多かった感じよ。先に言ったように最初から続編前提の作品として作ったのなら本当に駄目だと思うし、そうでなかったらやはり物足りなさを感じてしまうわ。せめて萌えゲーかシナリオゲーかの区別はハッキリと付けるべきだったわ。

それが出来なかったから評価も半端になってしまったわよ。もっとシナリオ寄りなら面白い作品になったと思うのに勿体ないわね…。

青葉

茉理
10周年記念作品という事で期待していましたけど少しばかり期待外れだったのは残念ですね…。
全然詰まらない訳じゃないけど期待していた内容に見合っていないというだけだから目的さえ間違えていなかったら十分楽しめるとは思うけどね。いずれにしても詳しい内容についてはウチのバカが↓で語っているから参考にしてね。
青葉






シナリオ

 ライターが4人も参加しているという事で個別ルートではハッキリと差が付いてしまっている。特に私が気になってしまったのが主人公である風見 雄二のキャラが個別シナリオでブレてしまった事だろう。そのハイスペックな設定から一様にライター陣が持て余してしまって結果としてシナリオが中途半端になってしまっているように感じてしまう。果たして雄二の設定がみちるに必要だったのか、そして蒔奈天音シナリオにおける設定を活かし切れていない感は拭い切れていないように思う。何よりもヒロインにしても救われていないシナリオもある上に、主人公自体も全くといって良いほど救われているシナリオがないのが問題。最後までプレイしていてそれが気になって仕様がなかったですよ…('A`)

 それとシナリオの構成自体も上手に出来ていたとは思えなかった部分が多かったですね。共通ルートの長さに対して個別ルートの性急さは頂けない。しかも共通ルートで面白かったテキストが個別ルートで鳴りを潜めてしまっているのは勿体なかった、というよりかはもっと共通ルートにシリアス伏線を張るべきだっただろう。全体的に間延びしている印象があり下手をすると中盤で飽きてしまう展開は褒められたものではない。面白いのは判るけどバランスを考えた構成というのは必要だろう。

 ただ、その中でも秀逸だったのは天音シナリオの過去編は強烈なインパクトがあった。極限状態で人はどれだけ『人間』でいられるかというのをしっかりと描いているという点ではこのシナリオのためだけにプレイしても損はないと思う。しかし一姫の生死がハッキリしなかったところとラストの展開には不満が多かったです。ああいうショッパイ結末なら過去編だけにして欲しかったわー。


原画・CG

 原画はフミオさんとぽよよんろっくさんの2人が担当されていましたがブランド的な印象も含めて好きなのはフミオさんの絵でしたね。しかしながらシナリオのボリュームに比べるとイベントCGの数は少なめでやや物足りない感じ。クオリティーは高いので贅沢とは思うのですがもっと増やして欲しいと感じるのは仕方ないかと。

 Hシーンも大体キャラ毎に2〜4シーンと差がありましたね。1回あたりの濃さは十分あったのでさほど不満には思いませんでしたがシナリオの長さを考えると物足りなさは感じてしまうかもしれません。

 全体的にCGのクオリティーは高く、背景も美しいので満足度は高いでしょう。イベントCGは少ないですが1枚あたりの質の高さで補っている感じですね。


音楽・BGM

 贅沢にもキャラクター別のED曲が用意されているのはかなり力が入っていますね。個人的にお気に入りなのはみちるEDの茶太さんが歌う「SKIP」でしょう。あの内容と曲の落差にやられましたから(笑) 

 BGM自体は静かな曲と賑やかな曲のバランスが良くて全体的に質は高めです。最近では滅多に買わないサントラが欲しくなるくらいには出来は良いですね。


オススメ度

 正直なところ買う人の方向性によって評価は分かれるでしょう。私はシナリオに期待していましたが、実際には萌えゲーを少しシリアスにした程度の出来というのが本音でした。製作段階でかなり方向性に迷いがあった証拠だと思います。シナリオに期待していると物足りなく思うでしょうし、萌えゲーにしては変にシリアス展開があるという中途半端な出来にお勧めしにくいのが本音ですね。

 逆を言えばありきたりな萌えゲーに飽きている人には良いかも知れませんね。シリアスが苦手という人にも取っつきやすいかもしれません。いずれしてもガッツリとシナリオを堪能する作品としては不向きなのは間違いないですね。


My Favorite's

 歩く公衆猥褻物こと周防 天音さんを推しておきましょう。

 とりあえず普通のエロゲなら間違いなくエロ担当のお姉さんですが、彼女の過去編は本当に強烈なインパクトがありましたね。一姫の事も含めてあの過去を乗り越えてああいう性格になったという彼女の強さは惹かれてしまいます。他のルートでも彼女の役割は大きい部分がありましたからグリザイアは彼女抜きでは語れませんね。




2011年03月30日 草薙静流




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